デザインと終わりのない旅をする。私がデザイナーとしてやりたいコトと永遠にやり続けるコト

[ 読了目安:約4分 ]

私はデザイナーになってこの5年半の間、
「あなたのやりたいことは?」と聞かれて、今までうまく説明できた試しがありませんでした。

質問している相手は、「こんなスキルを身に着けたいんです!」「◯◯ができるようになりたいです!」と、具体的な回答を求めているのは重々承知しています。

なぜ私は答えられないのか…?
今回その辺を真面目に考えてみました。

もし、同じように考えていたり、デザイナーの未来を不安に思う人がいたら、これから私の話すことから少しでも何か気づきがあると嬉しいです。

(1)私がやりたいことを答えられない理由

理由1. やりたいことは、今やっていることだから?

たぶん、「私はやりたいことがあったら、もうすでに取り組んでいる」のではないだろうか?
ふと、こんな言い訳みたいなことを思いました。

今だって、SEOの勉強してるし、デザイン思考の本を読んだり、セミナーに行ったりしています。
興味が出たことには、すぐに手を出さないと気が済まないんです。

そんな「鉄は熱いうちに打て!!」みたいな生き方をずっとしてます(笑)
というもの、自分が飽き性で後回しにするとまったくやらなくなる癖を知っているからこそなのです。

そう考えると、私の「やりたいこと」=「今やっていること」のように思えます。
別に今やりたいことやってるし、「これからやりたいこと?うーん?」ってなっているのかもしれません。

理由2. 業界のスピードが恐ろしく速いから?

私がいるIT業界というものは、それはそれは恐ろしい速さで成長している業界です。
だからこそ、今自分が持っている情報で1年や2年の目標を立てたところで、1年後にはもう全然違うものが「これから◯◯が来るぞ!」とかなっていたりします。

それを知っているからこそ、何か具体的にやりたいことを決めるというのは、それこそ10年や20年先の未来を予見して考えないとならないし、
今の私の知識ではとてもそんな先を考えることなど到底できません。

(2)私がやりたいことを少しでも説明してみる

と、こんな言い訳を並べたところで、私から何かを発信しなければ、質問した相手もどう動いて良いのか困ってしまいますし、私も助けてもらえません。

なので、今回は少しでも説明を試みてみます!

説明1. 私がブレずに持ち続けているもの

私はずっとデザイナーになってからブレることのない、“信念”みたいなものを持ち続けています。

それは「より良いデザインを作る」こと。

私のデザイナーとしての人生はこれを中心に回っています。おそらく、これからもこの中心が死ぬまで変わることはないでしょう。

説明2. 私が今までやってきたこと

私は新卒から2〜3年は、デザインのいわゆる「装飾美」のクオリティを上げていました。

↓ 下記の記事の「装飾美」と「機能美」の説明がすごく自分のやってきたことが納得できたので、少しこれからの説明の参考にさせていただきます。

参考記事ハイテク社会に妖怪は必要か(『21世紀の民俗学』を読んで) | ビジュアルシンキング

「装飾美」とは、デザインで「見た目」にあたる部分です。
日本での「デザイン」という言葉は、こちらの意味でよく使われますね。

最初はこの「見た目」を作ること自体が楽しかったのですが、
ひたすらこの「見た目」を変える修正を、クライアントやディレクターから要求されていくうちに、私は疑問を持ち始めたのです。

「中身が空っぽで本当にいいの?」

装飾美だけのデザインは、よーくみると中身がない状態なので、誰も納得のいく説明をしてくれません。そして私自身もうまく説明ができません。

誰かのために作っているはずなのに、本当にこれは良いデザインなのか?

そう考えているうちに、私は次第にデザインの中身の部分である「機能美」へ潜っていくようになりました。

デザインの「機能美」が、いわゆる私が興味を持ち始めた、デザイン思考(考え方)であったり、設計(UI)・UXなどになってくる。と考えると、自分が今までやってきたことの筋が通っているように思えたのです。

説明3. 私がこれからもやっていくこと

私は「より良いデザインを作る」ため、これからもずっとこの「装飾美」と「機能美」をひたすら行き来し、追求していくのだと思います。

デザインは技術と時代とともに、これからもひたすら変化し続けていくことでしょう。
おそらくそれはデザインが「人」と密接につながっているからこそ。

デザインの「装飾美」と「機能美」を含めた広義のデザイン。私はそれをやっていくことに魅力を感じますし、変化し続けるからこそワクワクして楽しいです。

最後に

もちろん、その分、すごーく辛いし大変。でも、楽しんだもの勝ち!だよね?

デザインと一緒に、終わりのない旅をしている。
そんな気分で今日もデザイナーをやってます。