プロジェクトで感じた違和感と孤立感。逃げずに立て直そうとしたとき、頼りになったのは昔から好きだった「整える」作業でした。孤独になりがちなデザイナーやフリーランスにとっての、心の整え方のヒントになれば嬉しいです。
「これ、また同じ感じかも…」という感覚
あるプロジェクトに関わっていたとき、少しずつ気持ちが重たくなっていくような感覚を覚えました。それが何なのか上手く言葉にできないまま、静かに疲れが溜まっていました。
プロジェクトの立ち上がりは前向きで、関係者も多く、意見も活発。
それぞれの専門領域で動いている人たちがいて、私もその一員として参加していました。
だけど進行していくうちに、自分の中で「なんだか前にもあったな、こういう構図…」という既視感が芽生えてきました。
とくに、アウトプットとして“形にする部分”がほとんど自分に集中していたため、いつしか「私ばかりが必死に考えて手を動かしているかも?」と感じてしまっていたのです。

もちろん、冷静に考えれば、他の人たちもそれぞれの役割を全うしてくれているし、全体としてもちゃんと回っていたと思います。でも、自分の感覚として、「孤立感」や「偏り」を勝手に背負ってしまっていたのかもしれません。
変えられないなら、折り合いをつけてみよう
こういう時、私は「この環境が合わないかも」と感じると、わりとすぐに次の場所に移るタイプでした。ある種の“逃げ癖”だったのかもしれません。
でも今回は少し違っていて、
「またこのパターンに陥るとしても、本当に断ち切れないのか?」「モチベーションを立て直せないのか?」と考えていくうちに、どうせ次に移るなら、その前にもう少し自分なりの実績を残して、次に活かせる形にしないと勿体ないという気持ちが芽生えました。
完璧に環境を整えるのは難しい。
でも、自分の中で“整えておけること”はあるはず。
好きなこと・得意なことに立ち戻る
考えてみたら、私は昔から「整理する作業」が好きでした。
- デザインファイルを見やすく整える
- コミュニケーションしやすいように、ツールなど仕組みやルールを整える
- 図解して、他の人が理解しやすいようにする
そうやってコツコツ整えていくと、少しずつ「これは自分の得意なことだな」と思い出せて、不思議と気持ちも前向きになります。

そんな誰にも頼まれていない部分を整えていくことが、いつのまにか自分のための“回復作業”になっていたんです。コソコソ裏で企んで、「えー、誰がやったの!? 助かる!」と言われて影でニヤニヤするのが楽しいんですよね(笑)
投げ出さず、でも無理もしない区切り方
この作業は、制作物としては見えない部分です。
でも、私にとっては大事なことでした。
「また同じパターンに陥ってるかも」と感じたとき、すぐに環境を変えることも一つの方法だけど、自分の中で“納得して終われる形”に取り組んでみるというのも、ひとつの折り合いのつけ方かもしれません。
取り組んでいるうちに、またモチベーションが上がって楽しく仕事ができるようになることもあるかもしれません。たとえ継続できなくても、次に活かせるものを実績・経験として残すことができます。
おわりに:疲れたときこそ、自分の“好き”を思い出す
すぐに状況を変えられないとき。
誰かにモヤモヤをぶつけるわけにもいかないとき。
なんとなくやる気が出ないとき。
そんなときこそ、自分が好きだったこと・得意だったことに触れてみる。
それだけで、少しだけ心が整うこともある。

もし、今あなたが少し疲れているなら──
忙しさの中に埋もれてしまった「自分の好きだったこと」、
そっと思い出してみませんか。
誰にも気づかれなくても、
自分の“好き”に戻ることが、また前に進むきっかけになるのかもしれません。
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